理容室でスタイリストとカットの仕方について話しているとき、「刈り上げにしますか?(してもいいですか?)と聞かれた経験、誰でも一度ならずあるのではないでしょうか。
それくらい、刈り上げはメンズのヘアスタイルにおいてメジャーな存在なのです。でも、刈り上げにすることで、いったいどんな効果があるのでしょうか。
これまで習慣的に刈り上げにしてきた人には、そのメリットを再発見してもらうため。
反対になんとなく刈り上げを敬遠してきた人には、その魅力を知ってもらうため、刈り上げの特徴やアレンジ法などについて詳しく解説します。
目次
1.意外に奥が深い刈り上げの世界
刈り上げというと、スポーツ刈りやボウズなどの子どものころから馴染みの深い、クラシカルなヘアスタイルを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
でも、ツーブロックやフェードといった人気のヘアスタイルも、じつは刈り上げの一種なのです。
知っているようで意外と知らない、奥の深い刈り上げの世界をご案内します。
1-1.刈り上げとはどんなヘアスタイルなのか
刈り上げというとバリカンとセットで連想する人も多いでしょうが、実際はバリカンを遣わずハサミだけでカットして刈り上げにすることもできます。
バリカンを使うにせよ、ハサミでカットするにせよ、サイドからバックにかけての髪をバッサリと短く整えるのが刈り上げのキホンです。
1-2.刈り上げとフェードはどう違う?
フェードは人気のヘアスタイルですが、通常の刈り上げとどこが違うのがよくわからないという人も少なくないでしょう。
通常の刈り上げでは刈り上げた部分は同じ長さにそろえます。一方、フェードは刈り上げたエリアの下部を最短にし、そこからトップに向かって徐々に長さを出してグラデーションをつくるスタイルです。
仕上がりを見比べると、通常の刈り上げとフェードはずいぶん印象が違うことがわかるはずです。
1-3.刈り上げとツーブロックはどう違う?
ツーブロックは数あるメンズヘアスタイルの中でもトップクラスの人気を誇ります。
ツーブロックもサイドや襟足を短くカットします。通常の刈り上げと違うのは、短くカットした部分に長めに残したトップの毛先がかかって「段差」をつくっている点です。この段差がツーブロックならではの個性を生み出しています。

ポイント① 刈り上げは毛髪の濃さや髪質によって、見栄えが大きく変わります。同じ6mmの刈り上げであっても、頭皮がかなり透ける方とほとんど透けない方がいます。久しぶりに刈り上げを入れる時や、ヘアスタイルを大きく変える際は、ご自分で刈り上げの長さを指定せずに、スタイリストご相談頂くのが良いと思います。
2.刈り上げは長さと高さで印象が大きく変わる
サロンで刈り上げにカットしたあとで「イメージしていたのとなんか違うような……」という経験をしたことがある人も少なくないかもしれません。その原因は主に刈り上げの長さと高さにあります。刈り上げは長さと高さのちょっとした違いで仕上がりの印象がずいぶん印象が変わってくるのです。
刈り上げの長さと高さごとの特徴を以下に解説します。刈り上げをオーダーする際の参考にしてください。
2-1.2mm以下

刈り上げた部分の地肌が透けて見える長さです。刈り上げている感をしっかりと出したいなら、このくらい短くしたいですね。また、直毛の人が刈り上げにする場合も、2mm以下を選択したほうがいいかもしれません。というのも、少し髪が伸びただけでサイドが張ってきてスタイリングがしづらくなるためです。いい感じのヘアスタイルを長くキープできるようになります。
2-2.3~5mm

刈り上げと聞いて多くの人がイメージするような長さがこのくらいです。刈り上げをオーダーする人の中でも、特に人気の高い長さでもあります。
ハードな刈り上げだと肩身が狭くなりそうな職場で働いている人や、「短めに刈り上げてすっきりしたいけど、地肌が透けて見えるのはイヤだな」という人にもおすすめです。
2-3.6mm以上

パッと見では刈り上げているかどうかわかりづらくなる長さです。
刈り上げが目立ってしまうのを避けたい人や、「暑くなってきたので、耳周りや襟足を少し軽めに仕上げたい」というとき、「これまで刈り上げにしたことがないけど、試しにやってみようかな」という刈り上げ初心者などにもおすすめです。
2-4.ロー(低め)

耳の上端あたりより下の部分を刈り上げるのが「ロー」のだいたいの目安です。
低めで6mm以上にすると、刈り上げはほとんど目立たなくなります。いつものヘアスタイルにほんの少しだけ刈り上げ成分をプラスしたいときなどにおすすめです。
また、刈り上げつつ髪全体にある程度のボリュームを出したいときにも適しています。
2-5.ミドル(中間)

耳の2~3㎝上あたりの位置まで刈り上げるのが「ミドル」の高さの目安です。刈り上げのスタンダードな高さであり、実際に中間くらいの高さの刈り上げをオーダーする人がとても多いです。
また、後頭部のふくらみがあまりない頭の形、いわゆる「絶壁」を気にしている人は刈り上げに抵抗感を抱きがちな傾向があります。でも、このくらいの高さであればトップの長さで絶壁をカバーしつつ、「刈り上げ感」も十分に楽しむことができます。
2-6.ハイ(高め)

こめかみよりも上のほうまで刈り上げにすると「ハイ」になります。せっかく刈り上げるならガッツリやりたいという人には、短め×ハイがテッパンです。じつはこの組み合わせには別のメリットもあります。それは髪が伸びても全体のシルエットが崩れにくいこと。仕事が忙しくて頻繁にサロンに通えない人にもおすすめです。
一つ注意したいのは、ハードなイメージが強くなってしまうこと。職場によってはネガティブな印象を与えてしまう可能性があるので、事前にスタイリストに相談したうえでオーダーしたほうが安心です。

ポイント② 頭の形は、細かく見ると左右の形が異なっています。刈り上げは、真正面から見た際に一番出っ張っている部分(側頭骨と言います)から刈り上げを行いますが、サイドから後ろへぐるっと刈り上げを一周するのではなく、右、左、後ろと頭の形を見て調整しながら、切っていきます(ちなみに、理容師の国家試験では、そのように切らないと不合格となります)右と左とで若干長さを変える場合も多いので、厳密に一律の長さ(mm数)で仕上げてしまうと、左右のバランスが悪い仕上げになることもあります。
3.刈り上げスタイルのバリエーション
刈り上げはそれ自体で完結するヘアスタイルではありません。
他のヘアスタイルと組み合わせることで、その魅力をより引き立てるスパイスとしての役割を果たしてくれます。
組み合わせのバリエーションはとても広いのですべてを紹介しきることはできませんが、特に人気の高いものをピックアップして紹介します。
3-1.刈り上げ×ベリーショート

ベリーショート、あるいはそれより少し長めのショートヘアと刈り上げの組み合わせはメンズヘアの王道ともいえるヘアスタイルです。
ビジネスシーンとの相性がよいのは言うまでもありませんが、オンオフ問わずどんな場面でも違和感なく溶け込める万能性の高さも魅力です。
ヘアスタイルに変化をつけて楽しみたい人にはやや物足りなく感じられる面もあるかもしれませんが、反面、スタイリングにかける時間は短くて済みます。忙しい朝を過ごしている人にもおすすめです。
3-2.刈り上げ×マッシュヘア

マッシュヘアは幅広い世代で人気の高いヘアスタイルです。マッシュルームカットの別名でも呼ばれるように、キノコのような独特の丸みとボリュームあるシルエットが特徴です。
丸みが強調されることからソフトな印象が強いマッシュヘアですが、刈り上げをプラスすることでシャープで引き締まったイメージを加えることができます。
マッシュヘアにしたいけど精悍さもほしいというオトナのオトコに特におすすめしたいヘアスタイルです。
3-3.刈り上げ×ツーブロック

上述したようにツーブロック自体が刈り上げのバリエーションの一種ともいえるヘアスタイルです。つまり刈り上げはツーブロックに不可欠な要素なのです。
ツーブロックは全体的にすっきり爽やかな印象を与えられるヘアスタイルで、清潔感にあふれスーツスタイルにもよくフィットします。そのためビジネスパーソンにも愛好家の多いスタイルです。
一方で、最近は少なくなってきましたが、いまでも職場によってはツーブロックにネガティブなイメージを持っているところもあります。長さのメリハリを強調するスタイルが、見る人によってはハードな雰囲気に感じてしまうことが懸念されているようです。
とはいえ、ソフトな雰囲気のツーブロックに仕上げることも可能ですので、職場的にNGだからと諦める前にスタイリストと相談してみることをおすすめします。
3-4.刈り上げ×スキンフェード

スキンフェードは上述したフェードカットの一種で、サイドや襟足などの髪の一番短い部分を0mmにするヘアスタイルです。
スキンフェードは主張の強いハードなヘアスタイルという印象を持たれがちで、ビジネスシーンには適さないという声をときどき耳にします。「スキンフェードにしたいけど、職場でのウケが悪くなるとイヤだな」といった理由で二の足を踏んでしまうビジネスパーソンもいるようです。
でも、実際はさまざまな職種・職業の人がスキンフェードで働いています。ミドル~ローくらいの高さのスキンフェードであれば、ビジネスシーンでも違和感なくフィットするはずです。
3-5.刈り上げ×アップバング

アップバングとは前髪全体を立ち上げたヘアスタイルのこと。アップバングは基本的には男性らしさを際立たせるヘアスタイルですが、髪の長さによってワイルドさが増したり、知的な印象が強まったりして、イメージがけっこう変わってくるのが特徴です。
さまざまな長さのアップバングを試して気軽にイメチェンを楽しんだり、自分に最適なスタイルを探してみたりするのも楽しそうです。刈り上げと組み合わせることで、爽やかでありながらクールな雰囲気をプラスすることができます。

ポイント③ 刈り上げをキレイなシルエットに仕上げるためには、長さを微妙に変えつつグラデーションを作るのが大事です。6mmを入れて、その下に4mmを入れてというように丁寧に仕上げをしてくれるヘアサロンを選んでくださいね。
4.刈り上げスタイルに最適のスタイリング剤3選
せっかく理想の刈り上げスタイルを手に入れたのなら、やはりヘアスタイリングにもよりこだわりたいものです。
数あるスタイリング剤のなかから厳選した、刈り上げスタイルに特におすすめしたい3ブランドを紹介します。
4-1. PRISONER LEVEL10

髪につけてもすぐには固まらず、少し時間をおいて固まるタイプのジェルです。固まったあとのホールド力はとても高く、一日が終わるまでヘアスタイルの乱れを気にする必要がなくなります。
エッジの利いた立体感のあるヘアスタイルの最適のスタイリング剤として人気で、刈り上げ×ベリーショートにしたときなどは特に重宝しそうです。
シトラス系の爽やかな香りに加え、男性集や加齢臭をカットする成分が入っているのもそれらが気になる人にはうれしいポイントです。
4-2. LebeLパワーオイル

高いホールド力を備えたオイル系スタイリング剤です。伸びがよく軽い仕上がりになるのが特徴で、まとまった束感のある立ち上がりや、やわらかな動きのあるスタイリングを実現できます。
どちらかというとショートヘアよりも、ミディアム~ロングヘアに向いています。爽やかなジンジャーホワイトティーの香りも好感度をアップさせてくれそうです。
4-3.GLEVER RICH GREASE H

都内を中心に8店舗を展開する高級理容室のLAVIE NEW STANDARD BARBERが独自に開発したグリースです。
顧客の「こんなスタイリング剤があったらいいな」の声に応え、さまざまな有名ブランドのスタイリング剤の長所を研究しつつ開発されました。
絶妙なツヤ感としっかりとしたセット力を併せ持つ、高級理容室ならではのこだわりが詰まった逸品です。
5.LAVIE NEW STANDARD BARBERの店舗情報

LAVIE NEW STANDARD BARBERは浜松町本店のほか、秋葉原、五反田、中野、新宿、領国、千葉中央、横浜の計8店舗を展開しています。いずれの店舗も駅から近いので、仕事帰りなどに気軽に立ち寄ることができます。ご予約お待ちしております。
また、オンラインでの予約も受け付けています。24時間いつでも予約可能です。
6.まとめ
どんなヘアスタイルであっても、刈り上げを加えるだけで爽やかで清潔なイメージを手っ取り早くプラスすることができます。どの部分をどのくらい刈り上げるかによっても雰囲気がずいぶん変わってきますので、刈り上げのバリエーションだけでもさまざまなヘアスタイルを楽しめるのも魅力の一つです。
そして理想の刈り上げスタイルに仕上げることをお望みの際には、LAVIE NEW STANDARD BARBER も選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか? 高級理容室ならではの一流の技術を持ったスタイリストが最上級のサービスと満足できる時間を提供します。
LAVIE NEW STANDARD BARBERの店舗情報は首都圏に8店舗(浜松町本店、秋葉原、五反田、中野、新宿、両国、千葉中央、横浜)あり、どの店舗も駅の近くにあります。全室個室のリラックスできる環境で、これまでの理容とは異なる最高級のヘアカットやシェービング、フェイシャルエステを体験できます。感動の高級理容をぜひ一度お試しください。
監修者

LAVIE NEW STANDARD BARBER 庄子悠介
2社にて腕を磨き2015年に独立し、LAVIE NEW STANDARD BARBERを開業。現在、首都圏にて8店舗を運営。店舗合計で、年間3000人来店するお客様の期待以上の感動のおもてなしを実現する全席個室の高級理容室を運営。